―― 28年目の治療家が実感した「感謝」の力
鍼灸整骨院の現場に立ち続けて28年。
私はある意味「問題探しのプロ」として、患者さんのわずかな異変から不調の原因を見つけ出してきました。
しかし、その鋭い視点(←自分で言う)が時に自分自身の心に向き、「もっと頑張らねば」と自分を追い込んでしまうこともありました。
そんな時、大リーガーの大谷翔平選手も影響を受けたという思想家・中村天風氏の教えに出会いました。
彼は結核という死の病を克服し、松下幸之助氏ら多くの賢人が師と仰いだ伝説の思想家です。
彼の「まずは感謝せよ」という言葉に、最初は戸惑いも感じましたが、臨床家として「自分の心でこの理論を検証してみよう」と実験を始めたのです。
実験はシンプルです。
どんな状況でも、形だけでもいいから「ありがとう」と唱え続けること。
これには脳の仕組みが深く関わっています。
脳には「自分が重要だ」と決めた情報を優先的に拾うフィルター(RAS)があります。
「ありがとう」を口癖にすると、脳は整合性を保とうとして、無意識に感謝できる理由を探し始めます。
すると、これまでは「トラブル」としか思えなかった出来事が「未来へのヒント」に見えるなど、そこにあった幸せに脳のセンサーが気づけるようになるのです。
実験開始から3日目、明確な変化が現れました。
一日を終えた時の感覚が、重い「徒労感」から心地よい「達成感」に変わっていたのです。
「今日も患者さんと向き合えた」「自分はまだ成長できる」という前向きな感覚が自然と湧いてきました。
もちろん、闇雲にポジティブになるのが正解ではありません。
大切なのは、過信を防ぐ「冷静なブレーキ」を持ちつつ、感謝の習慣で心の土壌を整えること。
これが、今回私が見つけた、健やかに過ごすための「感謝のシステム」です。
もし今、心身の重さを感じているなら、私と一緒にこの「実験」を試してみませんか。
方法はとても簡単です。
①まずは形だけでいいので「ありがとう」と呟いてみる。
②寝る前に、今日あった「ありがとう」を3つだけ思い浮かべる。
寝る直前の脳に良い記憶を刻むことで、翌朝の目覚めは驚くほど軽やかになります。
明日のあなたが、今日よりも少しだけ軽やかな心で目覚められますように。
今後ともよろしくお願い致します。



