井穴刺絡について


井穴刺絡とは、手足の爪の生え際にあるツボ(井穴)を刺激することで、自律神経や体性神経を整え、様々な症状の改善を図る治療法を言います。
多様な刺激方法が有りますが 当院では、

  1. 糖尿病用の採血針を用いて点穴。
  2. てい針を用いての接触鍼。
  3. 艾を使って知熱灸。

などの方法を採用しております。
2010年頃から治療メニューの柱の1つとして取り入れました。

きっかけは、・・・なんだったかな。
たしか自律神経と経絡について なにか調べ物をしていた時だったと思います。
行き着いた先が以下のウェブサイトでした。

井穴刺絡研究会
https://coralsnake1.sakura.ne.jp/

刺絡という一般の毫鍼治療ではあまりお目にかかれない絵面のインパクトに対し、その理論の明快さ。そして掲示板上に記される膨大な量の治療記録に、かなり目を奪われました。
ぜひ追試してみたいと思い、器具を入手し、院内で実践したり、横浜のセミナーに参加したりと、自分なりの臨床経験を少しづつ積み上げ今日に至ります。

自分的に この治療法が面白いなと思っている点は、

  1. 術者の技術に関係なく誰がやっても似たような結果が出る(つまり再現性が高い)。
  2. 他の治療法と親和性が非常に高い。
  3. 交感神経と副交感神経のどちらかに傷病を分類する切っ掛けになる。
  4. どの経絡に課題があるか調べる切っ掛けになる。

—-などです。
特に「1」は自分の中の「一種の職人芸の様な鍼灸」のイメージを、理論と実践記録で払拭された様な印象を受けました。
結果 この治療法の出会いを境に、自分は己が興味の指し示すまま、他の著名な先生方の構築された各種治療法の足跡を辿る旅に出ることになります。
それは いまも旅の途中だったりします。


今後ともよろしくお願い致します。

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